高利回りの物件がいい物件とは限らない
2017年9月11日

収益不動産の投資物件の選定において、物件の「利回り」は重要な指標の1つです。現に、弊社に物件を探しているお客様も多くが「利回り」を参考にしながら物件を選んでいます。不動産投資を成功させるには、利回りの高い物件を購入すればいいのでしょうか。
利回りとは?
利回りには、「①表面利回り」と「②実質利回り」の2つがあります。今回は、多くの不動産会社がインターネットやチラシに記載している表面利回りについて説明します。表面利回りとは、物件が満室だった場合にえらる1年間の利益を物件価格で割ったものです。
例えば、物件検索サイトに表示されている物件価格が"1億2千万円"でその物件から家賃収入として1年間に得られる利益が"800万円"だとします。その場合、表面利回りは
800万÷1億2千万円×100=約6.7%
で表面利回りは約6.7%になります。
一方、実質利回りというのは、「実質利回り」は年間の家賃収入から諸経費(管理費や固定資産税など)を差し引いたものを、物件価格に購入時の諸経費(登録免許税など)を足したもので割った数字です。収入から様々なものを差し引くため、表面利回りよりも小さい値となります。
不動産投資をする上で利回りはとても大切な数字なので、必ず不動産屋さんに確認するようにしまししょう。
利回りが高い物件はいい物件?
計算式からわかる通り、表面利回りは家賃収入が増えるほど大きくなります。ですから、不動産投資の初心者は表面利回りの高い物件を求める傾向にあります。それが、不動産投資で初心者が陥りやすい落とし穴の一つです。計算式をよくご覧ください。物件価格が低くなった場合も表面利回りが高くなります。不動産に関わらず多くのものは製造から時間が経過するにつれてその価値が下がっていきます。不動産も経年劣化していきますので、築年数が古くなるにつれて物件価格が下がっていきます。つまり、例え高利回りで掲載されていたとしても、入居者が集まらず、利益の上がらない物件は山ほどあるのです。対策としては、家賃の値下げをしたり、リノベーションをして客付けをする方法もありますが、あなたが投資家としてそこにリスクを払えるかどうかです。自分自身で物件をしっかりと見て、不動産業者に詳しい情報を求めるようにしましょう。
駅から遠い物件が利回りが高くなる
インターネット上に掲載されている投資物件は、物件の立地や築年数、構造など、様々な要因を考慮して決まっています。特に物件の立地は物件価格や満室率に大きな影響を及ぼします。駅から遠い物件は住みたいと考える人が少なく、購入後に家賃を下げなければなりません。どの投資家も利益の上がらない物件は欲しいと思わないので、自然と物件価格が下がります。
利回りが高いと満室率が高いは違う
不動産投資の初心者の多くは、賃料の高い物件が表面利回りの高い物件だと考えてしまいます。しかし、表面利回りの高い物件は実際にはボロボロであったり、駅から遠すぎて入居者が付きにくかったりと、リスクが高いです。家賃収入が家賃の価格設定がミソなので、利回りばかり気にして物件を選ぶと購入後に空室が多かったり、修繕が必要になったりと不動産投資の失敗に繋がります。
いい物件とは何か?
ほとんどの不動産販売業者は物件が売れて初めて自分たちの利益になります。ですから、ほとんどの不動産業者はあなたが不動産を購入した後のことは、知らん顔です。そんな業者に限って利回りばかりに目を向けた不動産販売の営業をしてきます。不動産の利回りというのは、100%の入居状態を前提としていますので、絶対に空室にならない物件が結局は「いい物件」といくことになります。
不動産物件を選ぶ際は、立地条件や築年数、家賃設定を考えて「入居者が長く住みたいと思える物件」を複合的に判断をしていきましょう。販売業者の言っていることを鵜呑みにせずに、複数の業者に話を聞いてみたり、駅から物件まで歩いてみたりと、住む人の気持ちになって物件を選ぶことが大切です。もし現在購入しようと思っている収益物件に不安があれば、いつでもご相談ください。
プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう!/サポート事務局・深澤宗洋